小学校で見知らぬご老人と交わした文通

私が小学生の頃、学区内のご老人と文通をするという企画があり、
手紙で自己紹介をして学校での出来事等を書いて送ったことがありました。
ご老人ももちろんそのことをご存知だったので、しっかりとお返事もいただいておりました。
残念ながらどのようなことを書いて送ったのか、どのようなお返事をいただいたのかを忘れてしまいましたが、
その当時は誰かから手紙をいただくということもほとんどなかったので、
とても新鮮で嬉しく、何度か文通を繰り返した覚えがあります。

しかし返事をすることを忘れてしまうと、文通は途絶えてしまいます。
おそらく私はいつしか文通のことを忘れてしまっていたのでしょう。
それから何年か経ったある日、手紙を見返しているとその文通が出てきました。
そのご老人はすでに私のことを忘れているだろうと思いながらも、何の気なしに久しぶりの手紙を書いてみました。
もちろん返事は来ませんでした。
ご老人は淋しい思いをしなかっただろうか。
返事が来ないということは、お元気ではないのかもしれないと、いろいろと思いを巡らせ、
その当時きちんと返事をしなかったことを後悔しました。
文通をしていた頃からもう20年余りが経ちましたが、
今でも文通をしていたことを時々思い出します。

どんなご老人だったのだろうかと、想像をしてみます。
今の時代、携帯で即座に連絡を取れますが、
手紙というもので相手と繋がるという経験は子供ながらにとてもドキドキし、良い思い出となりました。
今の小学校では担任の先生からの休暇中のお手紙はいただけますが、
個人情報の漏洩などご法度というご時世となり、こういったやりとりも制限がありそうで残念な世の中です。